人の優しさが臼杵の町を強くする

高村 茂樹
タカムラ シゲキ
Profile
『高村ふとん店』4代目店主。
三重県のふとん店で修行をした後、2000年に帰郷した。ただ商品を販売するのではなく、眠り全体の相談ができる店づくりに励む。
- 修
- 視
高村ふとん店
- 住所:〒875-0041 臼杵市本町4組
- 電話:0972-62-2735
多くの家屋に被害をもたらした今回の火災。その被害の大きさや性質も、個々のケースで大きく変わってくる。
高村茂樹さんが営む『高村ふとん店』も、火災が発生した八町大路にあった。「火災に気付いた時『大変だ!』とは思ったけど、火元とは距離があったのでウチには影響ないだろうというのが、その時の正直な感想でした」と高村さん。だが時間が経つにつれて状況が一変、貴重品を持って家族で避難した。「いくら距離があっても、建物が連なっていたら結局は燃え広がる。風向きが変わって、火がジリジリと店に迫ってきました」。間一髪で『高村ふとん店』は火を免れることができた。店の横にあった駐車場が延焼を防いでくれたのだ。「この空間(駐車場)がなかったら、ウチも焼けていたはず」と高村さん。だが、被害がなかったわけではない。
店内に煙が入り込み、匂いが染み付いた布団などが売り物にならなくなったのだ。「焼けるなどの直接的な被害ではないので、保険が効かない。全額ウチの負担です」。店内にも煙の匂いが染み付いたため、店をきれいにする間、仮店舗での営業を再開した。ただ3D計測器が運び出せないため、店最大の特徴である寝具のオーダーメイドはしばらく休むしかなくなった。
火災のあった夜には、避難所で眠る人のために店から布団を運んできたという高村さん。「自分ができることをしただけ」と照れ笑いするが、不安と寒さの中で眠る被災者に、暖かい布団がどれほど心強かったことだろう。一人ひとりが自分のできることを素直に持ち寄れる。昔から続く人々の繋がりと優しさこそ、この町が持つ最大の強さなのかもしれない。
もうすぐ仮店舗を引き払い、5月にもとの店で営業を始める。「やっと寝具のオーダーメイドを再開できます」と微笑む高村さんの後ろには”閉店セール”の札がついた商品が並ぶ。仮店舗の閉店、そして本来の店の再オープン。店も町も、少しずつ復興を果たしてゆく。

■大切にしていること
・何事も正直に
・分からないことは分からないと言う
■あなたにとって「生きる力・生き抜く力」の源とは
・広い視野を持つこと
・普段の「人との接し方」を大事に
■子ども達へのメッセージ
・ふだん当たり前だと思っていることが実は当たり前ではない
(感謝の気持ちを持ってほしい)



