臼杵まなび旅

恐れを知る人が町を守る、生かされている命で、人を守る

安藤 恵聡

アンドウ エソウ

Profile
『成道山見星禅寺』十八世住職。
仏教系の大学を卒業した後、企業に就職。6年間を会社員として過ごしてから仏門に入った。

見星禅寺

  • 住所:〒875-0041 臼杵市臼杵277
  • 電話:0972-62-3672

僧侶と消防団。にわかには結びつかない二つだが、『見星禅寺』の安藤恵聡住職は、この両方を勤め上げている人物だ。八町大路で火災があったあの日、安藤さんは葬儀のため大分市へ行っていたという。「葬儀を終えた頃に電話で連絡を受けました。帰り着く頃には鎮火するかと思ったのですが、臼杵に戻ると黒煙がもうもうと上がっていて」と安藤さん。法衣から消防法被に着替えて現場に駆けつけたのは午後3時ごろ。同じ消防団第一分団の山中さんや藤原さんの家が燃えているのを見て言いようのない気持ちを抱えながら消火活動にあたり、鎮火後も翌朝まで見張りを続けた。「山中さんも藤原さんもウチの檀家さんなんです。お参りで家の中の様子も知っているので、あの家がもうないと思うと本当に悲しくなりました。もちろんご本人たちが一番悲しいんですが」と、消防団の仲間として僧侶として、思いを語る安藤さん。

 『見星禅寺』がある田町地区も第一分団の区域で、安藤さんは14年前に入団した。その理由を「当時、田町の住人で消防団員が誰もいなかった。それが自分の中で嫌だったんです」と話す。じつは50年ほど前『見星禅寺』の隣にスーパーがあり、そこが全焼する火災があった。寺は無事だったが、当時4歳だった安藤さんはバイクに乗せられて避難したことや、小屋で飼っていた鳥や亀を死なせて悲しかったことなどを覚えているという。「だから、自分たちの地区に消防団員がいないなら、自分が入ろうと思って」と安藤さん。彼もまた、火事の怖さを実体験で知る一人なのだ。

火は怖いもの。だがその一方で、怖がりすぎてもいけないと安藤さんはいう。「暮らしのなかで火を切り離しては考えられないのが現実。それなら、怖がるのではなく大切に使わなければ」と、台所や仏壇などの整理整頓や後始末の徹底について話してくれた。日々、灯明をあげて線香を焚く住職のその言葉に、人と火の在り方をあらためて考えさせられた。

座禅体験では効果を高めるために
正しい呼吸法を伝えている

■大切にしていること
・何事も分かりやすく伝えたい 

■あなたにとって「生きる力・生き抜く力」の源とは
・自分は生きているのでなく、生かされているということを自覚する
・目の前のことを一所懸命に努力する

■子ども達へのメッセージ
・人から期待されて依頼されたことは最初から断らずにまずやってみてほしい

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