臼杵の七夕

野上弥生子文学記念館に8月中旬まで展示

七夕

節句の一つ、七夕は全国各地で行われている夏の行事ですが、江戸時代、なぜか臼杵では行われていませんでした。(加島英国『桜翁雑録』)
それが、明治になると行われるようになったようで、その様子は野上弥生子にとって2作目の小説「七夕さま」(明治40年)で伺うことができます。「七夕さま」は登場人物こそフィクションですが、地名などから臼杵が舞台であることが判ります。
その七夕ですが、現代の七夕と様々な点で相違があるようです。
  • 馬車による笹売りが笹を売っていた。複数人の笹売りがいた。
  • その口上は「笹や、さゝ 七夕ざさは 買わんなー」
    五色の色糸が飾りに使われていた。
  • 金と銀の小さい折り鶴13羽が吊されている。
  • 赤の短冊をつないだ1丈(約3メートル)の長短冊
  • 色とりどりの式紙や短冊を使う。
  • 短冊には俳句、中国の詩などの歌を書く。なお作中に登場する「晴明の頭の上や星の恋」は夏目漱石作の俳句である。
  • 式紙には、子供が手習いとして「あまのがは」等の字を書く。赤や青の紙が使われていた。
  • 完成した七夕飾りのことを「歌笹」と呼んでいた。
特に、“五色の色糸”は、日本ではなく中国の七夕の風習であるとされており、“一丈ほどの長短冊”“式紙”は浮世絵にも描かれる古い飾りであること、「歌笹」とは他にない臼杵独特の呼び方であることなど、大変珍しくもまた優美な行事あったようです。
問合せ先
野上弥栄子文学記念館
電話:0972-63-4803

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